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京九鉄道 香港→北京 寝台特急乗車記
香港と北京を一気に走り抜けます


■1年越しの夢を実現



2008年12月に北京⇔香港(九龍)を結ぶ、京九特快T98(京九鉄道)に乗車してしました。

思えば、たまたま2008年1月に仕事でマカオに来ていたんですが、その帰りに広州によりそこから香港に向かう直通の特急に乗車した際に列車が客車を追い抜いきました。なんの客車だと思って必死に確認したら



北京西⇔九龍と書いてある。

※これが分かった瞬間、一人でかなり興奮していました。。。。 2600キロ近くを30時間かけて結ぶ中国の看板寝台特急です。
日本では時代の流れに押されて寝台特急がどんどん減っていますが、中国ではまだまだ現役なんです。


■一番大変なのは、チケットの入手

中国(香港を含む)では長距離列車のチケットが本当にとれません。

JRのようにしっかりしたネットワークも出来上がっていないので、外国人が確実に入手するのは代理店にお願いをするしかありません。

こちらに関してはまた別途書きますが、そのため今回はスケジュールをほぼ確定させてからは香港の旅行代理店に手配をお願いしていて、事前に代金をクレジット決済でおこない当日チケットをオフィスで受け取った次第です。

ちなみにその旅行会社のオフィスは香港島の灣仔(ワンチャイ)にあるとビルの一角にありました。
なかなか住所だけを頼りに目的地をさまようのはしんどいものです。ましてや異国だと。

なんとかと目的地の商業ビルに到着。



警備員にエレベーターの前で呼び止められるものの、目的をつげてエレベーターで9階に。 目的の場所に入ると、日本ですでにメールで何度もやりとりをやっていた女性と対面。 そして彼女に依頼していたブツをゲット。



オフィスの中はコールセンターみたいな感じになっており、私みたいに直接行く人間はいないようだ。彼女もわれわれのビジネスの中心はE-businessだと言っていました。



何はともあれ、香港発北京行きの国際夜行列車乗車券が手に入りました。




■荷物検査〜出国審査〜いざ乗車



香港の出発駅となる紅?駅に出発の1時間前に到着。荷物検査や入国審査などがあるので早めに駅に行っておく必要があります。



香港で出国審査をおこないますが、中国への入国審査は北京西駅で行うことになります。
つまり香港から北京までの行程は陸路であるものの、事実上飛行機に乗っている時のような状態になるわけです。

そのため北京に着くまで停車はありますがまったくホームに降りることはできません。
北京行き列車を待つ人たち 入国審査を終え、ペットボトル2本を買って客車が停留しているホームに降ります。



列車が停車していました!(感動)



この表示、風格ありますよね〜 九龍⇔北京西



急いで先頭の機関車も撮影。

概して外国では鉄道についてもテロにナイーブになっているところが多いので、中国でも怒られるかなと思いながら撮ったんですが大丈夫でした。 さあ出発です。


■いざ出発!あわせて客車を探検



客車の中をご紹介します。
車内はご覧のよう。日本の富士・はやぶさより全然きれい。まだ造られてから10年ちょいしかたっていません。



ここが僕のいたボックス(左下段が私の寝床)、上の2人はモンゴル人夫婦(新婚旅行ぽかった)で、もう一人の下段にいたのが中国人のおばさん。

この時点でこのボックスでのコミニケーションは絶望的となりました。



発車してしばらくすると各車両に配置されている車掌さんが乗車券を座席券(?)と交換をおこなっていきます。
基本的に各車両1人配置なんですが、若い女性ばかりなんですよね。



これが代わりに渡されたもの



スリッパが用意されます、なお最後捨てられてしまうので、ほしい方は持ち帰りOKです。



列車は約2時間で広州東駅に到着。ここでこの列車に何両か北京行きの車両が増設されます。 いよいよ空も暗くなってきました。

■食堂車のお食事は・・・・w



中国の夜行列車には、まだまだ食堂車があるんです。
実際には座席まで車掌が弁当の注文を取りに来てくれますが、この機会を逃すまいということで食堂車で食べることを選択。
広州を出発してしばらくして19時を過ぎたころに食堂車に行ってみましたが、ごらんのように盛況です。

日本で食堂車があるのなんて北斗星とかカシオペア、トワイライトエクスプレスしかないですが当たり前のようにまだまだ中国では活躍しています。



やっと席が空いたので通されると、たまたま香港でレストランを経営しているオーストラリア人のおばさんとサンフランシスコから来ている女子大学生と相席になって料理とビール(なぜかカールスバーグ)をシェアーさせていただきながら楽しい時間を過ごさせていただくことができました。

自分が日本人であることを紹介すると日本のアニメに興味がある大学生(ONE PIECEを読んだことがあるらしい)からは、日本のアニメに関してえらい難しい質問を投げかけられてタジタジになってしまいました。「日本の伝統文化がアニメに影響を与えているのか?」なんて・・・

また料理は中華なんで「お箸の持ち方を教えてくれ?」と聞かれたので「私のお箸の持ち方は我流なんで参考になりません」といったやり取りをしていましたが。

ちなみに料理は不味かった。



ほろ酔いで食堂車からベットに戻ったら、写真のように車掌さんたちが袋を持ってまわっていたのでゴミ回収かと思っていたら



サンタさんのお人形をいただくことができました。なんか心が和んだひと時でした。



夜間も多くの客車や貨物と通り過ぎましたし、通り抜ける脇に立っている家やアパートからは灯りがともっているのも見えました。 ここに住んでいる人たちがどんな生活をしているのか、そんなことをいろいろ思いを巡らす機会を与えてくれるのは陸路を移動する旅のだいご味ですね〜


■気がつけばあっという間に到着です。



客車の壁に貼ってあった時刻表です。

T98特快が今回乗車した列車。 以前書きましたがこの列車は九龍⇔北京と広州東⇔北京の2つの列車が連結されています。広州東の車両は国内区間だけを走るので途中でホームに降りたりすることが可能、一方で北京発は国際列車なんで密室状態に陥ることになります。



さて布団も柔らかくて結構ぐっすり寝れましたが、気がつけば翌日です。
全然自分がどこを走っているのかはわかりませんが、黄河はすでに渡ったようです。



一応モニターが各ベットについていたりします。チャンネルは2つ、数時間で一周していました、暇つぶしにはなりましたがw



お昼の時間になりました、香港のセブンイレブンで買い込んでおいた出前一丁を食べます。どうして列車や飛行機で食べるカップラーメンはおいしいんだろう・・・



香港を出て丸1日。見えてくる街並みもにぎやかになってきました。



24時間走りぬけた列車は、1分のずれもなく北京西駅へ定刻通り到着。あまりの時間の正確さにびっくり。
駅から出る前に中国への入国審査を済ませます。



どでかい北京西駅を見て、北京に到着したことを実感。

いろいろインターネットのサイトを調べたんですが、中国からベトナム、ウズベキスタン、ロシア(モスクワ)、北朝鮮、モンゴルなど周辺国へ乗り入れる列車があるようで。

スケールの違いに驚くばかりです・・・

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